ゲーム市場データ分析企業Alinea Analyticsが発表した調査報告によると、PC向けゲーム配信プラットフォーム「Steam」の2026年上半期(1月〜6月)における総収益は約111億ドル(日本円で約1兆7900億円)に達し、過去最高を記録したことが明らかになった。これは前年同期(2025年上半期)比で14.5%の増加にあたり、2017年上半期と比較するとおよそ4.7倍、「10年前の約5倍」の規模にまで市場が拡大したことになる。

今回の報告で特に注目されるのは、収益構造の変化だ。2026年上半期における新作タイトルの売上比率は全体のわずか21%にとどまり、残る79%は過去にリリース済みのバックカタログ(旧作)からの収益が占めている。これは、Steamというプラットフォーム自体の巨大なライブラリが年々積み上がり、セールや継続的なアップデートによって旧作が長期にわたり収益を生み続けている状況を裏付けるデータといえる。運営元のValveは非公開企業であり自社の売上を公式には開示していないため、今回の数字はAlinea Analyticsによる独自推計である点には留意したい。

Steamは2026年も『Palworld』の正式版1.0リリースやサマーセールなど話題の多い展開が続いており、PCゲーム市場全体を牽引する存在であり続けている。今回の推計は、そうした市場の勢いを裏付ける材料の一つといえるだろう。

GameNaviとしては、新作よりも旧作からの収益が圧倒的多数を占めるという構造は、開発者にとって「一度作ったタイトルを長く育てる」戦略の重要性を改めて示すデータだと捉えている。一方で、これはあくまで一企業による独自推計であり、Valve公式の数字ではない点には注意が必要だ。今後、実際のサマーセールの実績や、下半期に控える大型タイトルの動向次第では、通期の数字がさらに上振れする可能性もある。PCゲーム市場の規模感を測る一つの指標として、今後も同種の調査報告に注目していきたい。