アニプレックスは2026年8月1日、TYPE-MOON・奈須きのこ氏によるビジュアルノベル『魔法使いの夜』のスマートフォンアプリ版を、2026年11月20日にiOS/Android向けで発売すると発表した。価格は2900円(税込)で、追加課金のない買い切りアプリとして提供される。

本作は2012年にPC向けに発売されたオリジナル版をベースに、フルボイス化・フルHD化を施した家庭用版(PS4/Nintendo Switch/Steam)の移植作にあたる。魔術師の卵・蒼崎青子と久遠寺有珠、そして山あいの町に出てきた少年・静希草十郎が織りなす、1980年代を舞台にした「ひとりの魔法使いの始まりの物語」が、スマートフォンの画面で最初から最後まで追えるようになる。

発売日の11月20日は、TYPE-MOON×ufotableによる劇場アニメ『魔法使いの夜』の公開日と同一。同日にはダブルビジュアルの解禁も発表されており、アプリ・劇場アニメ・小説(2026年8月〜10月に全3巻を刊行予定)を横断したメディア展開が同時期に集中する形になる。原作未体験の層が映画をきっかけに原作へ触れる導線としても機能しそうだ。

買い切り2900円という価格は、家庭用版と比べるとかなり手に取りやすい水準で、シリーズ入門編としての性格が強い。一方で本作は演出面の作り込みが評価されてきた作品でもあり、スマートフォンの画面サイズと処理性能でどこまで再現されるのか、対応端末の要件や容量が公開されていない点は続報を待ちたいところ。『Fate』などTYPE-MOON作品からの流入層にとっては、劇場アニメ公開と同時に原作を通しで追える環境が整う意義は大きく、逆に家庭用版をすでに遊んだ層に向けた追加要素があるかどうかも判断材料になりそうだ。